おそらくは半茶のblog

流行に乗り遅れてはいかん!とブログをはじめてみたおっさんです。

2006-01-01から1年間の記事一覧

ジョン平と一つの指輪

GA Graphic:GA文庫:「ジョン平と一つの指輪:前編」 INDEX GA Graphic:GA文庫:「ジョン平と一つの指輪:後編」 INDEX 「ジョン平とぼくと」(大西科学)発売前の特別短篇。魔法が存在する現代に住む魔法が苦手な高校生生活という設定を紹介するところの…

淑やかな悪夢 (創元推理文庫)作者: シンシア・アスキス他,倉阪鬼一郎,南條竹則,西崎憲出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2006/08/30メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 24回この商品を含むブログ (25件) を見る

表紙がいい感じなので画像を載せてみました。 海外女性作家しばりの恐怖小説集。流れを俯瞰するということで、歴史的意義が重視されておりますので、今の目で見ると古びていて、というか枯れている、というか古典的な怪談話も多く収録されている。 「追われ…

「まさかの結末」 E・W・ハイネ 扶桑社ミステリー文庫

ドイツの作家。いまどき珍しいショート・ショート集。 捻りとしては一捻り半くらいでしょうか。悪くない作品ばかりです。しかしドイツではショートショートで本が出せるのか。うらやましい。 このまえ紹介した「奇術師の密室」(リチャード・マシスン)とい…

幻獣遁走曲 倉知淳 創元推理文庫

小柄で前髪を目の上まで垂らした年齢不詳の猫丸先輩がアルバイトに明け暮れる毎日。短編集。講談社ノベルスの唐沢なをきの挿絵で読むのとずいぶんと印象が違う。朝倉めぐみの表紙だと、30過ぎても(わざと)定職につかない猫丸先輩の人生の先行きが心配にな…

「ファイナル・セーラー・クエスト 完全版」火浦 功 角川スニーカー文庫

1995年のログアウト文庫版に未発表作品を加えた2002年角川スニーカー文庫版。 方向音痴の女子高生が転校してきたのは世田谷区の地下10階のダンジョン内にある高校。今日も元気に道に迷う。ということでWizardry小説。Wizardryをやってて、60年代ギャグと落語…

ほとんど無害 ダグラス・アダムス 河出文庫

銀河ヒッチハイクガイドシリーズ最終巻。禁断のアイディア並行宇宙が侵入してきた為、今までにも増してなんでもありとなる。シリーズ初期にあった楽天さは、虚無感に乗っ取られてしまっていますが、まあ、それもよし。人間いつまでも同じなんて考える方が銀…

犬博物館の外で ジョナサン・キャロル 創元推理文庫

主人公は天才建築家。2人の愛人がいる。で、突然気が狂う。なんとか立ち直ったらアラブの王様から犬の博物館の建設の依頼が来る。 ジョナサン・キャロルの作品は、この世界の裏側には違うルールの世界があるという前提のものが多い。話が進むに連れて、その…

山尾悠子

幻想文学というかSFというか、山尾悠子の本は何処を見ても絶賛の嵐。ネガティブな意見は、「長編には向かない作風」くらいですか。でも絶版の山。古書はプレミアつきすぎ。新刊で入手可能な本は「山尾悠子作品集成」と「ラピスラズリ」くらいですか(両方と…

「異形コレクション 魔地図」(光文社文庫)

とりあえず部屋を出て列車に飛び乗る。反対方向の列車に乗ればよかったのではないかとうじうじ悩む。終点についてしまったので、その町をさまよう。古本屋では半額セールが後二分で終了しますと店員が叫んでいる。二分で本を選べるか。パソコンショップのア…

アラビアの夜の種族 I II III 古川日出男 角川文庫

英語版の「アラビアの夜の種族」を古川氏が翻訳したという体(てい)で、描かれる内容は、エジプトに侵攻するナポレオン艦隊を壊滅させるために、読む者を破滅に導く「災厄の書」を献上するという話。で、災厄の書の物語の中にも重要な事項として書物がでて…

奇術師の密室 リチャード・マシスン 扶桑社文庫

主人公が植物人間というところで、いかにも奇をてらった小説というのが判る。奇をてらうのは嫌いじゃない。息子である奇術師の元へマネージャーがやってくる。そこへ妻と義理の弟がからんでくる。舞台は奇術道具が置かれた一室のみ。騙しあいに次ぐ騙しあい…

勝訴ストリップ 椎名林檎

聴こう聴こうと思いつつ今まで放置。椎名林檎は林檎であると同時に林檎を演じているという立ち位置が、松田聖子と重なって仕方が無い。福岡出身だし。それに心酔するためには、莫迦のふりをして演技が目に入らない真似をするか、とことん利口のふりをして演…

シャルビューク夫人の肖像 ジェフリイ・フォード

世界幻想文学大賞受賞作家による19世紀ニューヨークの肖像画家の物語。 両目が白濁した盲目の男はシャルビューク夫人の使い。夫人の姿を見ずに肖像画を描くという奇妙な依頼。 夫人の話は荒唐無稽。そして謎の霊薬、人糞占い、血の涙を流しては死に至る奇病…

さんだる たま

なんとなく購入。たまのデビューアルバム。もう解散してしまったバンドのことをあれこれいうのはなんだけど。自由連想で作られた歌詞は、惜しいことにイマイチ広がりが無い。でも完成度は高い。で何度も聴いてしまうのだが、広がりのない所に欲求不満が溜ま…

Best Of Tried & True (ベスト・オブ・スザンヌ・ヴェガ) スザンヌ・ヴェガ

なんとなく購入。 「Luca」が児童虐待の歌だとは知らなかったよ。 「Tom's Diner」は DNAのMixより元のアカペラのほうがよかったかも。 歌っていても心に語りかけてくるスザンヌ・ヴェガの歌声は、英語がわからないリスナーには厳しいものがある。

最後の晩餐の作り方 ジョンランチェスター 新潮社

ということで、緑色の刺繍糸を編んで作ったものが、この文庫本のしおり。新潮文庫だから最初から紐がついているので蛇足っぽいが仕方がない。 タイトルにあるように料理をテーマにした小説。様々な料理に薀蓄を傾けまくる主人公。傾けまくるので話は脱線しま…

最近は、よくわからないが、その本専用のしおりを作ってからでないと読み始められないようになってしまった。まったくなんだかよくわからない。最初は色紙を適当に切ったりしていたが、最近は紐のしおりを貼り付けたりしている。なんだろうね、これ。

失はれる物語 乙一 角川文庫

乙一の作品は、私の好みから言うと、水っぽい。乾燥させて重量を8割くらいに減らせば私好み。別に私好みであれば偉いわけでもないからこれでいいのだろう。 「CALLING YOU」 頭の中に想像していた携帯電話に誰かから電話が掛かってきた。発想からして異常。…

黒いカクテル ジョナサン・キャロル 創元推理文庫

パニックの手に続く短編集 こちらの読解力のせいかも知れないのだが。、ジョナサン・キャロルの作品には、何を書いているのかさっぱり判らない一節が一定量含まれている。 長編だと、何気ない描写とそれに潜む闇の仄めかしが上手いので、それに惑わされて気…

少女は踊る 暗い腹の中踊る 岡崎隼人 講談社NOVELS

えーと、昔の事件のせいで罪の意識をかかえる青年がですね、青春ノワールの進化形をですね、演じたりするのですが。これ推理小説じゃないよね。ケチャックとか舞城王太郎とか連想される内容ですが、なんか違うんだよなあ。この違和感を拡大すれば、とんでも…

夢幻紳士 4 高橋葉介 ハヤカワコミック文庫

「4 冒険活劇篇」だとばっかり思っていたので、そのうち青年篇が出るだのだろうと思い込んでいました。「冒険活劇篇 4」なのね。青年篇とか怪奇篇とかハヤカワコミック文庫では出ないのだろうか。

DEATH NOTE 12巻 小畑健 ジャンプコミックス

すいません。途中を読んでなかったので、なにがなんだかさっぱりわかりませんでした。

隠し部屋を査察して エリック・マコーマック 創元推理文庫

奇矯なイメージに彩られた奇怪な短編集 【前半を読んだところでの感想】 奇怪なイメージに彩られた奇妙な世界。このイメージの独自性はたいしたものである。この短編集、一流のイメージを提示しているところは凄い。しかしが私的には、なぜか切羽詰ったもの…

うつうつひでお日記 吾妻ひでお 角川書店

仕事が無い時に書いていたマンガの日記。ミニマルミュージックのように同じことが繰り返される。でも淡々としていて面白い。ドッペルゲンガーに関する秀逸なギャグがあった。似たようなギャグを思いついていたので、先を越されてくやしい。(プロと張り合っ…

黒い玉 トーマス オーウェン 創元推理文庫

ベルギー幻想派の短編集。クラシックな味わいの怪奇篇。かなりお勧め。 雨の中の娘 ドッペルゲンガーが語り手というところでもうノックアウトされました。 公園 暗く危ない公園をわざと通行する娘。よくできた話である。よくできた話を志向せざるをえないと…

キャラクター小説の作り方 大塚英志 角川文庫

一行要約:アニメやマンガのような面白さを表現する小説の作り方。 こういうの嫌う人もいるんだろうなあ。という感想。

楽しい悪夢 ロバート・ブロック ハヤカワ文庫

駅の広場で開催されていた古本市の百円コーナーでゲット。昭和五十年発行だって。タイトルとか、カバー絵が真鍋博だとか、当時は短篇といえば星新一風ということだったのかな? サイコの原作者ということで有名ですが、短編の名手ということは忘れ去られてい…

不思議の国の悪意 ルーファス・キング 創元推理文庫

大阪出張の時は新幹線を一本早目にして、新大阪駅の地下の書店を覗くことにしている。レーモン・クノーの文体練習を常備している本屋なんてそうそうないからね。ちょっと古めの文庫本があったりするので、つい買ってしまう。不思議の国の悪意(原題 Malice in…

青空の卵 坂木司 創元推理文庫

ひきこもり探偵とその庇護役である友人の話。 部分的には瞳をうるうるさせながら読んだりしましたが、読後感はどうもすぐれない。 なんか感触が似ているものを昔読んだことがあるなあと思い、一生懸命思い出そうとしてみました。新井素子だ。 中年男性にはち…

ディレーニのエンパイア・スターを二十数年ぶりに読んでみる。

さすがディレーニというかなんというか、細部までちゃんと憶えていた。昔読んだ記憶がまざまざとよみがえる。そして読了したあとに、まったく内容が理解できず、どんな話だったのか思い出せないというのも二十数年前と同じというのには笑った。