おそらくは半茶のblog

流行に乗り遅れてはいかん!とブログをはじめてみたおっさんです。

アラビアの夜の種族 I II III 古川日出男 角川文庫

英語版の「アラビアの夜の種族」を古川氏が翻訳したという体(てい)で、描かれる内容は、エジプトに侵攻するナポレオン艦隊を壊滅させるために、読む者を破滅に導く「災厄の書」を献上するという話。で、災厄の書の物語の中にも重要な事項として書物がでてきたりする。
災厄の書にでてくる神や王や従者の言葉使いが、どうもちぐはぐで、きっとこれは何か大きなトリックの伏線に違いないと思っていたらそうでなかった(らしい)のでがっくり。伝奇的要素が強い作品はどうも苦手なのですが、物語性が非常に強いので面白く(非常に速いスピードで)読めました。
しかしこれ(ネタバレ)、Wizardry小説だよね。あのゲームを知らない人は、どういうふうに読むのだろうか。なんか物足りないのは、災厄の書の話が完結しているからだね、きっと。Wizardryは終わりの無いゲームなのだから。(ネタバレ終わり)