おそらくは半茶のblog

流行に乗り遅れてはいかん!とブログをはじめてみたおっさんです。

2006-11-01から1ヶ月間の記事一覧

終着の浜辺 J.G.バラード 創元SF文庫

ゲームの終わり :死刑囚と看守が刑が執行されるまでチェスをする。カフカ的テーマだが、やはりバラードの終末観がたまらなくいい。 識閾下の人間像 :一時期流行した、高度に発達した資本主義により搾取される話ではあるが、やはり終末の匂いが強い。 ゴダ…

日曜の夜には全快したと思ったのだが、月曜の朝に起きてみると喉が痛い。声が嗄れている。仕事をしていると肩が凝りはじめる。眩暈と吐き気がして足元がふらつく。 肩こりが背中に広がる。頭痛の前兆がする。眼鏡のずれがやたらと気になる。オフィスの光景が…

ポケットは犯罪のために 武蔵野クライムストーリー 浅暮三文 講談社ノヴェルス

武蔵野を舞台とした短編小説集。短編を繋ぐ形で一人語りが挟まれている。 内容と関係ない恥ずかしい表紙は印象が良くない。 「ポケットは犯罪のために」 現金輸送車の襲撃犯人の独白。犯人の設定は虚をつかれたが、あっさり告白しているので驚きに欠ける。さ…

g:neoの感想文

ファック文芸部の同人誌「g:neo」を極秘のルートで入手。A-45番ブースに行って、売り子のdimeteaさんに300円払うという秘密のルート。 ファック文芸部って面白そうなことやっているなあと思っていたのですが、グループの方針が良く理解できない。部員のテキ…

パンク侍、斬られて候 町田康 マガジンハウス

パンクなので現体制への批判である。現体制とは現在の小説世界を含む。 前半は現代語を喋る侍たちのスチャラカ時代劇。その軽さが茶山半郎*1が登場するあたりから反転し始め、ラストでは「軽さ」というものの持つ「重さ」が示される。 離れ業である。 話の構…

NARKISSOS (通常盤) サディスティック・ミカ・バンド コロムビアミュージックエンタテインメント

結局買ってしまいました。DVDがついていない通常版。1. Big-Bang,Bang!(愛的相対性理論) 作曲 加藤和彦 ボーカル 木村カエラ 冒頭に捨て曲を置く所がこのバンドの大胆さである。2. Sadistic Twist 作曲 小原礼 ボーカル 木村カエラ 素朴なロックを楽しめる人…

壷中の天国 倉知淳 角川文庫

第一回本格ミステリ大賞受賞作。 無差別に思われる通り魔連続殺人。手がかりほとんどなし。被害者の共通点もほとんどなし。犯行声明のような電波文のような。容疑者は町の住民全員。 倉知淳は猫丸先輩シリーズしか読んでなかったので、キャラクター重視のリ…

ネオ・アズマニア 1 メチル・メタフィジーク  吾妻ひでお ハヤカワコミック文庫

SFを題材にしたパロディ集ですが、なにしろ作者が濃すぎて楽しめました。ほのぼのとした画風にもかかわらず、作者は筋金入りですね。 説明がひとつふたつ飛んで抜けているところがまた、マニア心をそそるというものである。しかしあとがきマンガの線はまるで…

バスカビルの魔物 坂田靖子 ハヤカワコミック文庫

ミステリを題材にしたパロディ集ですが、なにしろ作者が濃すぎてついていけません。ほのぼのとした画風にもかかわらず、作者は筋金入りですね。いいぞーもっとやれー、と思いました。

時の声 J・G・バラード 創元推理文庫

復刊フェアということで購入。 SF最重要人物ということで、バラードの本は数冊積んではいるのだが、実を言うと今まで一冊も読んだことがなかった。長編型の作家ってとっつきにくいのだ、なんだか。 ということで短編集ということで読んでみる。 この、なんと…

まっ白な嘘 フレドリック・ブラウン 創元推理文庫

昨日の勢いでブックオフで購入。再再再読くらいかな。 昨日は推理作家としての評価はなどと不遜なことを書いてしまいましたが、本短編集は文句なく傑作揃い。 「まっ白な嘘」は駄洒落オチなのになぜ本短編集のタイトルに採用されたのか、というのが最大の謎…

最近考えていることのメモ

車輪の再発明を効率化する方法。(関連:ポップは歴史を持たない。) 読者・リスナー・受け取り手に対する悪意。 批評に耐えうるべき作品であると同時に、作者の叫びであることが両立しない場合、どちらを優先すべきか。 死にたいという気持ちが自然であるな…

復讐の女神 フレドリック・ブラウン 創元推理文庫

東京創元社恒例、復刊フェアだそうで、初版は64年だから40年以上前の短編集。 ブラウンはSF作家としては天才だったけど、推理作家としての評判はどうなんだろう。 短編にしてはダルイ導入部が多いが、そこを乗り越えると面白いというか、するどいアイディア…

ムーン・オーヴァー・ザ・ローズバッド ムーンライダーズ バウンディ レーベル

ジャケット写真いいね。いいね。結成30周年の本アルバム、曲はアコースティックとエレクトリックが絶妙にブレンドされた、ネオ・ニューウェイヴだそうです。シングル「ゆうがたフレンド(公園にて)」では、古いメロディーとバンドサウンドとエレクトリック…

Sensuous Cornelius ワーナーミュージック・ジャパン レーベル

HMVで買ったらおまけのCDシングル付でした。全曲を同時に再生してみた曲と、各曲の断片をサンプリングして並べただけの曲。リスナーへの悪意に満ちた快作です。いいぞー!もっとやれー! 本編は選ばれた音色を置いて並べたコラージュ。綺麗な音お洒落な曲洗…