楽しい悪夢 ロバート・ブロック ハヤカワ文庫
駅の広場で開催されていた古本市の百円コーナーでゲット。昭和五十年発行だって。タイトルとか、カバー絵が真鍋博だとか、当時は短篇といえば星新一風ということだったのかな?
サイコの原作者ということで有名ですが、短編の名手ということは忘れ去られているような気がして残念。
- 「子供にはお菓子を」 子供が恐い話。幼児虐待の話にも読めるところが現代的かも。
- 「ドリーム・メーカーズ」サイレント映画時代のスタッフが引退した理由とは。
- 「魔法使いの弟子」奇術師に拾われた男は,彼を魔法使いと信じ込み、そして悲劇が。スタージョンが書けば傑作となったかも。
- 「スタインウェイ氏」ピアノの声を聞く語り手。
- 「その名に恥じぬ霊」死んだ霊と自由に交信できる男。オチが判りにくい。
- 「魔女の猫」猫が恐い話。
- 「めがね」 人が何を考えているのかわかるメガネ。お約束のように持ち主はみな悲劇的な最期をとげる。
- 「ハンガリアン・ラプソディ」 ハンガリーからの亡命者が美人なのでちょっかいをかけたら。
- 「飢える家」幽霊屋敷。家中の鏡を閉じ込めた部屋というのが結構恐い。
- 「眠れる美女」古き良きアメリカの幻。説明がつかない恐さ。
- 「悪魔の落し子」 若者たちが犯罪に走る理由。
- 「頭上の侏儒」 頭の中の奴が俺に命令する話。
比較的にストレートなホラー話が多い短編集でした。