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おそらくは半茶のblog

流行に乗り遅れてはいかん!とブログをはじめてみたおっさんです。

推理小説 秦建日子 河出文庫

 TVドラマ「アンフェア」の原作。TVの方は未見。篠原涼子のイメージが、ダウンタウンと競演していた頃で固まってしまっていてねえ。


 猟奇連続殺人の現場には「アンフェアなのは、誰か」と書かれた栞が……。


 動悸は面白いが、リアリティがない。なぜなら人を殺すに足りるだけの犯人の切実さが伝わってこないからだ。そんな切実さが無くても現実に人は殺されるのだと言われれば、そうかもしれない。などと書くと私も殺されてしまうのだろうか? 犯人も作者も、ちと自意識過剰なのではなかろうか。世間の建前に対して「嘘くさい!」という主張がテーマの一つだと感じたが、「嘘臭い」のだって一つのホントなんだよというところぐらいまで達していれば、少なくともポストモダン的なのだが、ポストモダンだからって別に偉いというわけでもないのだからこれはこれでいいのかもしれん。タイトルは飽きれるほど大きいのだが、この推理小説は推理小説論でもあるので、まあ看板に偽りなしといったところでしょうか。