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おそらくは半茶のblog

流行に乗り遅れてはいかん!とブログをはじめてみたおっさんです。

中国行きのスロウ・ボートRMX 古川日出男 メディアファクトリー

 
 何故か古河日出男の本が書店で見当たらない。売れているせいか、売れていないせいなのか。ブックオフの100円コーナーで発見。
 村上春樹の「中国行きのスロウ・ボート」へのトリビュート作品。
 最初は、中学生が書いた村上春樹風の断片で、どうなることかと思いました。リミックスということでわざとやっているのかもしれない。そこからだんだん古川日出男風にスピードを上げていく。3つの東京脱出(失敗)のエピソードが描かれるが、互いの関連性は少ないのが村上風なのだろうか。ダンス・ダンス・ダンス風なエピソードやハードボイルド・ワンダーランド風の呟きはRMXということでのサービスなのだろうか。
 古川日出男舞城王太郎の差は、肉体的な不快感を描かない/描くというところにあるのではないかと思っている。それは演劇出身/ミステリ出身という出自にあるのではないかと推測している。村上春樹がねじ巻き鳥以降は、積極的に肉体的不快感を描くことをしようとしていることに対比してみると、本書の落ち着きの悪さが、なんとなく腑に落ちるような気がする。
 しかし、古川日出男の本は書店で売っていない。せめて「アラビアの夜の種族」と「ベルカ、吠えないのか」くらいは読んでみたい。