グロテスク パトリック・マグラア 河出書房新社
イギリスの田舎屋敷に新しい執事が来てから、屋敷が崩壊するまで。
語り手は屋敷の主人。植物人間で意識も混濁気味。記憶と妄想が入り混じる。全く信用できない語り手。
ゴシックとミステリの融合。
グロテスクなゴシック風を味えますが、途中で物語を推進するエンジンに乏しいきらいがあって、なかなか読み進めるのに苦労しました。奇怪な世界にどっぷりと浸かることが好きな人向き。
で、なんで植物人間が語ることが出来るの? というところがミソなのですが、一回読んだだけでは良く分かりませんでした。まったく私の読みは浅いということがしみじみとわかりました。