13のショック 異色作家短篇集(4) リチャード マシスン
リチャード マシスンの悲劇は「ミステリーゾーン」に関わったことで、相当な奇想を繰り広げても、なんとなく何処かで見た感触がしてしまうことだと思う。ミステリーゾーン的タッチはもともとマシスンのものだったのだが。
そういうハンデを差し引いても面白いのだからすばらしい。
- 「ノアの子孫」アメリカ田舎町に関する都市伝説を題材。
- 「レミング」レミング物の原型かな。短さが効果をあげている。
- 「顔」異常な動悸による異常な行動が取り返しのつかない結果を生むという後味の悪い傑作。
- 「長距離電話」古典の域にはいるのではないか。
- 「人生モンタージュ」人生が早回しされる。結末がよい。
- 「天衣無謀」突然すべての知識を得た男の話。SFワンアイディアもの。
- 「休日の男」どうしてわかるのだろう。
- 「死者のダンス」これはよくわかりませんでした。
- 「陰謀者の群れ」インボーダンス(そろそろ紹介に疲れてきた。)
- 「次元断層」アイデンティティもの。SFっぽい題名でない方がよかったような気もする。
- 「忍びよる恐怖」バカっぽいアイディアによるホラ話。でもって社会派。
- 「死の宇宙船」着陸した宇宙船が見たものは、墜落した自分達の宇宙船であった!
- 「種子まく男」人騒がせな隣人による騒動。なんら説明がないのがよい。