闇の展覧会 (霧) ハヤカワ文庫
- 「遅番」デニス・エチスン
世にも奇妙な物語風。スーパーマーケットのレジ係は昔の同級生だったが、妙にうつろな目をしていた。
- 「石の育つ場所」リサ・タトル
適切な場所と時期を与えれば、石は育つもの。父親は、育つ石に殺されたと心のどこかで信じる主人公は。
- 「昼、梟の鳴くところ」マンリイ・W・ウェルマン
民話に近い話。森の番人の爺さんがいい味を出している。
- 「三六年の最高水位点」デイヴィス・グラップ
上に同じ。このババアの実在感を感じられるかどうかが楽しめるかどうかの分かれ目。
- 「霧」スティーブン・キング
397ページの文庫の260ページ分を占める。長編である。昔「呪われた街」とか「シャイニング」とか読んではいいがちっとも面白さがわからなかった。久しぶりにキングを読んでみると面白いのでびっくり。キングは恐怖小説として読むと新奇なアイディアがないので面白くないが、(何処かが欠落した)家族小説として読むと無類に面白い。