おそらくは半茶のblog

流行に乗り遅れてはいかん!とブログをはじめてみたおっさんです。

題未定 小松左京 ハルキ文庫

単行本は同級生から借りて読んだ記憶がある。発売と同時期のはずだから中学二年の頃ですか。当時は「オチ至上主義」だったので、内容がいまいち良く分からなかった。再読してみると日本史の薀蓄がすごくて、やっぱりよくわからない。
作中にあるように恐怖ユーモアSF。なんか水と油と酢の組み合わせのような。
内容もタイトルも決まらないうちに書き出した週刊誌連載が、とんでもない事態を引き起こす。「題未定」を御題にした果てしない駄洒落。日本の歴史の改変。SF的アイディアの具現化。
お祭り騒ぎの列車は、崖に向かってひた走る風の読後感。最後のページの虚脱感は、ちょっとすごいものがあると思う。