おそらくは半茶のblog

流行に乗り遅れてはいかん!とブログをはじめてみたおっさんです。

時の声 J・G・バラード 創元推理文庫

復刊フェアということで購入。
SF最重要人物ということで、バラードの本は数冊積んではいるのだが、実を言うと今まで一冊も読んだことがなかった。長編型の作家ってとっつきにくいのだ、なんだか。
ということで短編集ということで読んでみる。
この、なんというか、前編にみなぎる終末感。いいなあ。終末を描くときはここから出発しなければいけないのか。後世の作家は大変である。
例えばレムの終末だと、個人の都合とは関係なく、世界が問答無用で終わるなんというか無力感というか無常感を感じるのだが、バラードの場合、個人の終末と世界の終末が密接に関係している感じ。