おそらくは半茶のblog

流行に乗り遅れてはいかん!とブログをはじめてみたおっさんです。

奇術師の密室 リチャード・マシスン 扶桑社文庫

主人公が植物人間というところで、いかにも奇をてらった小説というのが判る。奇をてらうのは嫌いじゃない。息子である奇術師の元へマネージャーがやってくる。そこへ妻と義理の弟がからんでくる。舞台は奇術道具が置かれた一室のみ。騙しあいに次ぐ騙しあい。どんでん返しに次ぐどんでん返し。こういう人工的な小説も嫌いじゃない。特に憂鬱な日曜の深夜には。
1926年生まれの作者の1995年の作品だから69歳の時の作品。もっと年かと思っていました。老人が主人公の老人小説。なにしろ主人公は全く何もしない。