おそらくは半茶のblog

流行に乗り遅れてはいかん!とブログをはじめてみたおっさんです。

宇宙クリケット大戦争 ダグラス・アダムス 訳:安原 和見 河出文庫

4月になると関東の通勤電車は配属前の新入社員で溢れ帰り、慣れないものだから人の流れに乗らない詰めないでかい声で喋る新聞を広げて読むでかい荷物を抱えている。で、朝の通勤だけで疲れ果ててしまう。

4月になると季節ものの仕事が発生して毎年それでてんてこ舞い。会社は去年合併して人数が増えたはずだが、不思議なことに仕事量が増える。我が部署は増えるどころか人員の減少。部の人員全員が管理職。管理する対象がいないのでお互いを管理しあうウロボロスの蛇状態。

4月になると新任の役員が張り切って、下々の者の仕事を増やす。張り切っているから組織とか規律とか無視して指示を出す。明らかに私の仕事ではないのだが、仕方なしにやる。でも私の仕事ではないから評価されない。

というふうに4月は疲れる。

疲れによって低空飛行している精神状態にぴったりなのが本書。
気に入らないから、宇宙の生命体を皆殺ししてまわるクリキット軍により銀河系は全滅の危機。過去の地球に置き去りにされた主人公は、気が楽になるように気が狂ったことにしておこう。何度生まれ変わっても主人公に繰り返し繰り返し殺される奴。

ああ、このダウナーな世界が心地よい。心地よくて数ページ読まない内に熟睡してしまうので、読了まで二週間かかりました。